豊富温泉湯治 その1

大正期に道北の僻地で石油試掘が行われた。宗谷本線が全通した大正15年、現在の豊富町で石油の混ざった温泉が湧出。それが、豊富温泉の始まりだ。石油成分が混ざった世界でも珍しい泉質で、乾癬やアトピー性皮膚炎に効果があるということで、全国から湯治客が集まる。泉質表示は含よう素-ナトリウム-塩化物温泉で、よう素とはヨードとも言い消毒液のヨードチンキとして知られているものだ。塩分も強く高張性なため、肌によく染み込む。地元豊富町でもこの温泉をとても大事にしており、湯治客のための宿泊施設「湯快宿」を運営している。低料金で利用できる自炊型の宿だ。私は妻に付き添ってもらい、この宿に宿泊し湯治することにした。我々は東京から旭川へ飛び、それから宗谷本線で向かったが、最寄りの空港は稚内空港だ。ANAの羽田便と札幌便がある。温泉の周囲はとても牧歌的だ。牛さんがモウモウと出迎えてくれる。近くにはサロベツ原野とか大規模農場とかトナカイ牧場とか、これぞ北海道という風景がどこまでも広がっている。サロベツ原野から望む利尻富士はとても雄大で秀逸だ。宿で自転車を貸してくれたので、湯治の傍ら、あちこち観光もした。次回では湯治の具合について語りたいと思う。

豊富温泉全景

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