急性肺炎

今月の初め、肺炎になってしまった。38度以上の発熱が続き、これはまずいと思った。ついに自分も流行りのコロナに感染したのかなと思った。ただ、咳はそれほどでもなく、呼吸もそんなに苦しくない。そしてよく言われるような味覚の異常はまったくない。ただ、高熱はつづく。血液腫瘍内科の主治医に連絡すると、すぐ病院に来なさいとのことだった。皆様もご存じだと思うが現在各病院は非常態勢をとっている。熱のある人は通常の入口から入れず、発熱外来受付から入場する。もうそこから他の患者に接触しないように、通路にしても診察室にしても隔離状態になっていた。すぐにCTスキャンで肺の画像を撮ると、まぎれもなく肺炎だった。血液検査では炎症値が通常値の30倍以上だった。ただ、画像における炎症の出方がコロナと違うとのこと。レントゲンでは”真っ白”でよく分からないが、CTでは同じ肺炎でもコロナは独特の画像になるらしい。そこでPCR検査を受けるとコロナは陰性だった。原因不明の細菌に感染している可能性が高いとのことだった。いつも思うのだが、どうして自分は世間とずれるのかと思って笑ってしまう。コロナでないなら良かったと言ったら、喜んでいる場合ではないと怒られた。このままでは命に係わるからすぐに入院せよと言われた。隔離された個室に緊急入院したが、幸い通常の抗生物質でみるみる恢復したので10日ほどで退院できた。しかし原因菌はついに特定できなかった。化学療法を行っているがん患者は免疫力が低下している。おそらく口腔内の雑菌の一種が気管支を通じて肺に入ったのだろう。健康な方々だったらそんなことで肺炎にはならないと思う。やはり免疫力低下は怖い。他の疾患でも、最終死因が肺炎というのは少なくない。次は肺炎について少し綴りたいと思う。

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