草津温泉湯治

恋の病以外は何でも治ると云われる上州の名湯「草津温泉」。現在は温泉リゾート、ウィンタースポーツのメッカだが、もともとは東日本有数の湯治場温泉だった。この温泉にはなんども足を運んだ。ほとんどは観光目的だが、一般観光客も入浴できる外湯で尋常性乾癬の湯治も試みた。草津温泉の湯治と言えば、「時間湯」が有名だ。江戸時代から続く伝統的な湯治療法で、約38度から48度くらいの高温の湯に、湯治を指揮する「湯長」の掛け声に従って入浴湯治する。神棚に参拝した後、湯温が高いため、湯もみ、かぶり湯など事前の準備を行う。一回に3分ほど入り、腹式呼吸をして治癒力を高める。その後、蒸しタオルで体を拭き、体を清める。自然治癒力、免疫力を高めるのが目的だ。場所は外湯の「地蔵の湯」と「千代の湯」になる。どこでもできるわけではないのでご注意を。本格湯治の場合は宿に長逗留して行うが、体験入浴もできる。私の場合はこのような本格湯治は行わなかった。草津温泉には外湯(共同浴場)が19カ所あり、もっとも有名な共同浴場は湯畑そばの「白旗の湯」だが、いつも観光客で溢れかえっているので、比較的空いている「千歳の湯」で何度も入浴した。ここは湯畑源泉なので泉質は申し分ない。湯温が高いので、湯あたりしないように、長湯しないように気を付けた。近くに宿泊して数日入浴したが、乾癬の状態はかなり良くなった。やはりここの強酸性の湯は皮膚病に効果がある。全国から皮膚病の患者さんが集まるわけだ。しかし注意したいことがある。強い硫黄泉なので硫黄アレルギーのある方はやめた方が良い。皮膚科に通っている方は事前にアレルギーパッチテストをした方が良いだろう。少なくとも医師に相談したい。かつて豊富温泉で出会った女性がアレルギーがあることを知らずに草津へ行って、かえってアトピー性皮膚炎を悪化させてしまったそうだ。湯治は手順を守って正しく入浴することが大切だ。むやみに浸かれば良いというものではない。あと、湯治はかなり体力を使うので飲酒はなるべく避けたい。次回は山梨の「増冨ラジウム温泉」について述べたいと思う。

草津温泉 湯もみ画像
草津温泉 湯あみ

草津温泉湯治について参考になるサイト
草津湯治ネット

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