リハビリ その2

学生時代、誰でも英語の授業で発音練習をしたと思う。私の場合も英語の教師とマンツーマンで発音訓練を行ったことを覚えている。とても苛立たしいものだ。自分ではうまく発音したと思っても、「違う!」と一喝され、何度も言わされる。ST(言語聴覚士)による口蓋、嚥下の訓練も似たようなものだった。五十音やアルファベットの発音を、何度も、何度も、繰り返し行う。とくに濁音の発音は重要らしい。ばびぶべぼ、ダヂヅデト、バビブベボ、だぢづでど・・・ああ、腹立たしい。よくケンカした。あなたのような聞き分けのない患者は初めてよ、と自分より30歳以上年下の女性に言われてぶんむくれていた。でも、この訓練は重要なのだ。静脈カテーテルが外れると、点滴による栄養補給になるが、量的に限界がある。そのため、口からの摂取をいち早く回復しなければならない。私の場合は間に合わないと判断されて、胃ろうを一時的に行うことになった。「胃ろう」とはおなかに穴を開けてチューブを胃に直接刺して栄養補給を行うことだ。しょうがい者や老人介護の経験がある方はよくご存じだと思う。手術自体はいたって簡単のものだ。30分で終わった。流動食の入った瓶を点滴スタンドにぶら下げて、胃に直接流し込む。何だかうっとうしいが栄養補給は充分にできた。むしろ出来すぎて、太ってしまった。担当の看護師は私を見て、あなたはホソマッチョになっちゃたね、と言った。つまり全体は痩せているのに、おなかだけ恰幅がよくなったということだ。次回もリハビリについて綴りたいと思う。

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