血管迷走神経反射

私は子供のころから血が苦手だ。他人の血はもちろん、自分の血を見ても気持ち悪くなる。そういう自分が血液の病気になるとは皮肉な話だ。多発性骨髄腫の症状で赤血球のレベルが低下すると輸血を行うが、目の前に輸血用の血液パックを吊るされると意識レベルが低下してしまう。ベッドの上でぐったりしてしまう。入院中は突然に意識が遠のき、失神してしまったことが何回かあった。退院した後、定期的に血液の精密検査を行う。ある日、採血した後に急に目の前が暗くなり、顔からは脂汗がだらだらと流れ、胃がむかむかして気分が悪くなった。いわゆる貧血状態になり、これはヤバイと思ってすぐ座った。立っていると失神する可能性があるからだ。主治医の問診まで順番待ちだったが、発作がでたのですぐ診てもらった。主治医の診断は「迷走神経反射」だった。嫌いな採血でストレスがかかった可能性があるとのことだった。寝不足で朝食を摂ってなかったのも一因のようだ。また長い距離を歩いたり、長時間立っていると発作がでる場合もある。迷走神経反射、血管迷走神経反射は、自律神経失調症の一種だと言う。大抵の場合、しばらく横になって安静にしていると10分~20分ほどで楽になるので、立っている時はすばやく横になることだ。卒倒して頭など打つのが一番危険だ。以前スーパーで買い物をしている時、目の前が暗くなり気分が悪くなったので床に寝転んでしまったこともある。その時は警備員が飛んできて介抱してくれたが、救急車は呼ぶ必要はないと伝えた。20分ほどで元にもどるからだ。なお駅のホームなどでは端に立たないように気を付けている。最近、コロナのワクチン接種をしたが、注意書きに「血管迷走神経反射」が出る場合があると記載してあった。やはり自分と同じような体質の人がいるんだなと妙に納得した。

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